BLACK MOON, Model Yusei Yamamoto, Shot by Yokna Patofa

Thursday, 27 January 2011

L'AMANT /Marguerite Duras

私が最も好きな映画は、マルグリット・デュラスの「インディア・ソング」です。
私はそれを、デュラスが「極北の映画監督」と言われていることと、ゴダールが引用していることと、あと何か理由があって興味深く思って観たのですが、あれ以上の映画は、私個人的な好みを超えて、--無い、と言いきれる程の映画だと思います。
勿論映画には様々な切り口がありますが、デュラスのインディアソングの後にはもはや、映写機は自らが生み出す白の光を延々と見つめ続けるしかないのだ 観る人々はもう誰もいない、もうそこには誰もいないのだから。




L'AMANTは素晴らしい小説だった。
大人になったからわかるのかもしれない。
この小説には、デュラスの生きた時間と、当時の時代の匂いが、

まだある、

私という時間を通して..
、それは、豊かさという言葉では計れない程の激しさを、優しさを、目の前に明らかにしてくれる




まず、写真があった
写真を見ながら、デュラスは語り出す。
母が撮っていたという家族写真から。家族の物語..  かつての自分であった少女..

そこから、写真には撮られる事のなかった、絶対的なイマージュが現れる。
残ることはなかった、写真として残ることはなかった、




彼女の小説の中で、映画の中で、最も心を揺さぶるもの。




時間--記憶--  


気付くと音が溢れ、もうすべてが、そこにある



もうどこにもないもの、
だけど、永遠にあるもの


少女は作家になろうと思う。












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