こんにちは
特にベルリンにこの時期いらっしゃる方々・・
(English version→http://yoknapatofa.blogspot.com/2012/01/ctm-festival-in-berlin.html)
(English version→http://yoknapatofa.blogspot.com/2012/01/ctm-festival-in-berlin.html)
私の映画、“The East is Red(あざなえるなわのごとし)"が、ベルリンで開かれる、CTMフェスティバル12の "Ghosts Off The Shelf”という展覧会に出展されます。
CTM12は、冒険的な音楽とそれに関係するアート作品のフェスティバルで、もしあなたが私と少しでも同じ趣味を持っていたら、かなりヤバいフェスティバルだと思うはず・・ 例えば私が反応せざるを得なかったのは、Anstam, pan sonicやØなどの名義でも有名なMika Vainio、Oval やoOoOO など..他にも各国のたくさんの知らない名前があって、基本はアヴァンギャルドなエレクトロだと思うけど、多種多様でかなり興味深い。
プログラム自体が面白いので、対象が重なりそうな方はぜひチェックしてみて下さい。
CTM FESTIVAL 12-SPECTRAL
そして、私が参加する展示に関して・・・ 結構面白かったのでざっと訳してみます。(大体は合ってると思うのですが良くわからない所もあったので、間違ってるところがあったら良かったら教えて頂ければと思います。)
Ghosts Off The Shelf
curated by Thibaut de Ruyter
January 27th — February 19th, 2012
一体何本のゴースト・ムービーが、毎年ハリウッドで作られているのだろう?
一体何冊の、神秘的なモンスターたちが登場する本が、夏のベストセラーになるのだろう?
一体どれだけの人々が古い技法や新しいテクノロジーを使って、彼方の世界とやりとりしようとしているのだろう?
だがもし現代の幽霊を探したいと思うなら、私たちの棚の中で静かに眠っている、いくつかの小さな黒いプラスチックの箱の中身を、見ればいい。
テクノロジーをとりまく経済は、急速な旧式化を前提にしている。
10年前に持っていたデジタルカメラの中の死んだバッテリーは、充電も交換もできないので、そのカメラは勿論、使い物にならない。
コンピューターのオペレーティングシステムをアップロードすると、それまで毎日使っていたソフトウェアは動かなくなってしまう。TVの映像を録画したVHSのテープは、原因不明で見られなくなる。二つの機器をつなぐちょっとしたケーブルを見つけることさえ、ひと苦労だ。
Ghosts Off
The Shelfは、VHS、S VHS、VHS Cm、Video 8, Hi-8, Betamax,
Betacam、その他のあまり知られていない磁気性のアナログ・ビデオ・フォーマットの、ゆっくりとした消滅についての展覧会だ。私たちは皆、まだ、それらの物を少し所有している。そしてもはや関連性のある機器を持っていないので、そこに記録されたものを見られない(もしくは、知ることさえできない)。
新しいメディアアーティスト達は、何年もの間、デジタル化と彼らの作品の保存の問題に直面してきた。ここにいる参加者たちは、いくつかの忘れ去られた(すなわち、見えなくなる、恐らく、二度と見られない)ビデオ作品を、その最後の10年間の時代で作ったヴィジュアルアーティストたちである。
どんな理由のためであれ、彼らはアナログ映像を制作し、それからそれを後にして、他のメディアや技術へ移ることを決意した。彼らはツールやメディアとの独創的な関係性への配慮を伴った批評的な視点、もしくは芸術における超自然的要素との強いつながりを共通して持っている。
招待されたアーティストたちはそれぞれテープを届け、我々はそれをデジタル化し、約30のビデオのアーカイブを作った。我々は彼らに、そこに何を映したかについてわずかな記憶を持ちながら、恐らくしばらく見ることができていないもの--”幽霊”、すなわち彼らの記憶の中でしか存在しない断片を、渡すように頼んだ。だがそれらは展覧会を通し、新しい(デジタルの)実体を見つけるだろう。
この展覧会は、技術的なノスタルジーについてのものではない。しかし、ある技術の中に・・イルフォードHP5フィルムの粒子、VHSのぼんやりした過剰な色彩、MP3ファイルの圧縮・・、に見出される美学についての、そしてどのようにこれらの美学は愛され、忘れ去られ、また再びファッショナブルになるのかについてのものである。
それはまた、私たち自身の記憶とデータ・・、テクノロジーの進歩により、技術が古びて行くことにより、もしくはサポートシステムの自己破壊により、永遠に残しておきたいのに、近々もはや存在しなくなる物達の消失についてのものでもある。
List of artists:
Jorge Queiroz, Carl Michael von Hausswolff, Martin Dammann, Yokna Patofa, Graf Haufen, Alexandra Vogt, Joep van Liefland, Barbara Breitenfellner, Christian Vialard, Richard Grayson, Valerie Favre, Christian Gfeller, Ingrid Luche, Jacek Niegoda, Monica Ross, La Boîte à Gants Productions (Gilles Berquet & Mirka Lugosi), Jason Forrest, Canine Pyromania selected video art and detritus from the transmediale archive curated by Ruth Kemper & Baruch Gottlieb, RVB-Transfert (redukt) curated by Pierre Beloüin-Optical Sound, The CTM music channel curated by jan rohlf & Lilli Maxine Ebert ...//
それから私の映画に関して・・・
"The East is Red,あざなえるなわのごとし"
(2008)
出演
依田冬派
西野麻衣
切明畑遼
金澤希依
ほか
音楽:Milhaven
2008年には、私は小さな(?)賞をこの作品で貰った。(その賞のテーマは、「21世紀のジョナスメカスを探せ!」これに釣られた。)
ボイスオーバーは、誰かの予言的な独白。敗戦の予感、地震の予感、失恋の予感......新型爆弾が落とされる予感・・・
それに対してお風呂に入っている男の子は、恋人を探している、典型的な孤独な人物たちのモノマネをしている
そして子供たちや恋人たちは、常にいる。どこかにいる。
すべての出演者は私にとても近い人たちであり、彼らと私だけで、とても安い小さなカメラで撮った。
//
最後に、今回誘っていただき、親切に色々教えていただいた、キュレーターのThibaut de Ruyter氏には感謝です。
ベルリンに今回は行けませんが、もしこの時期ベルリンにいたら、是非このエキサイティングなフェスティバルと、私の映画を楽しんで頂けたらと思います。
ヨクナ・パトーファ
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