BLACK MOON, Model Yusei Yamamoto, Shot by Yokna Patofa

Friday 8 February 2013

映画館らしさ。と最近見た映画『チャドルと生きる』





THRIVEが新しくなりました。
http://yoknapatofa.tumblr.com/
見やすくなった。

アドバイスをくれた麻衣ちゃんありがとう。



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それから、三軒茶屋中央劇場が、閉館になってしまうということで、署名運動を行っているようです。

http://kappa-dna.com/

今から6年前、バンドからPVを頼まれて、歌詞の中に『映画館』が出て来たため、撮影場所を探していたことがある。
イメージは、「椅子が赤い」「広い」「昔ながら」。
この三軒茶屋の映画館は、まさにイメージ通りだった。


ちなみに自分が好きな映画館は

アテネフランセ
http://www.athenee.net/culturalcenter/
小さいけれど、この映画館に行くと、何かしら感動しないことはない・・・

アップリンク
http://www.uplink.co.jp/




『チャドルと生きる(原題:The Circle)』2000年制作

チャドル姿の女性たちが、煙草を吸うシーンがよく出て来る。
同じ位、煙草を吸うのを止められるシーンも。
他には警察の目を気にして車の後ろに隠れたり、女であることで金を工面したり・・・、
『チャドルと生きる』という、あまり知られてはいないと思うけど、ベネツィアで金獅子をとったりもしているイランの映画を観た。あるわけがあって、刑務所を脱走してきた女性たちの、それぞれの、昼から夜・・・。この映画はイラン国内では現体制を批判する内容だとして、未だに公開されていないらしい。

アップリンクの浅井さんのツイッターで、この映画の監督のジャファル・パナヒのことを知った。この監督は、政府によって20年間、映画制作を禁止され、それをむしろ逆手に取って、2011年、その禁止令の中、限られた空間や多くの条件の中で、『これは映画ではない』(This is not a film)、というユーモラスな作品を作った。
その映像は関係者によってデータとして秘密裏に持ち出され、国外で公開された。


『チャドル』の次の映画、『オフサイドガールズ』は、イランでは女性のスポーツ観戦は基本的に認められていないため、サッカーの試合を男装して観に行く女の子たちの話らしい。

WIKIから
1979年イラン革命以来、イスラム教の戒律により女性の行動が制限されていることが国際世論の関心事の一つとなっている[1]
女性のスポーツ観戦は法律で禁じられているが、2005年に大統領に就任したマフムード・アフマディーネジャードにより2006 FIFAワールドカップ・アジア予選サッカー日本代表戦など数試合で女性の入場が特例として認められた[2]
アフマディーネジャードは2006年に女性のスタジアム観戦を公式に認めたが国内で批判を受け[2]、最高指導者のアリー・ハーメネイーからも否定された[2]





























監督を務めたパナヒによれば前述の日本戦で観客が将棋倒しになり死傷者が発生した事件の犠牲者の中に男装した女性が含まれていたのではないかとする噂[3]と、サッカー観戦にまつわる自分の娘とのやりとり[3]などが作品を作る上でヒントを受けたという。
そのため女性問題を扱いながらも一方で多くの人に楽しんで観てもらえるかを追求したエンタテインメント作品となっている[1]。この作品は2006年にベルリン国際映画祭銀熊賞 (審査員グランプリ)を受賞した[4]


実際、私はイランに友人も知人もいないから、色んな女性についての酷いニュースも見たりするけれど、国内の意識と国際世論と(更に言えばこれは最近のインドに関することだけれど、法律という解決策に関しても・・)、どっちが正しいのかというのはまだ判断がつけにくい。
だからこの映画に興味を持ったというのもある。

病院。出産。チャドルを着た女性たち。生まれたのが女の子だと聞いて「離縁されてしまう」とうろたえる老女。この映画が描いているのは、イランの女性たちの厳しい現実、と大げさにいうよりも、むしろイランの「日常」とか「常識」と言う方が合っている感じがする。それは逆にいえば、そのくらい、疑問を持たれる余地もないほどのものであるということだ。そこには対決出来る悪意さえない。
その彼女たちが体験する時間を至近距離で追いながらずっと見つめるような映画。
それはとてもエキサイディングなことでもある・・道で軽く声をかけて来た男に、馬鹿にしないでと殴りかかる。彼女たちはとても大胆で行動的だ。勿論こんな形で、イランの女性たちや、イランの一日を、映画の中で見つめられる機会は他にないだろう。


「何処へ行っても一緒よ」
「違う、---は楽園よ。」




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